初めてオーダースーツを作る際「どんな生地を選んだらいいんだろう?」「種類が多すぎてわからない」「素材はどう違うの?」などお悩みの方も多いと思います。
お店によりますが、何千とある生地の中から、情報なく自分にあった生地を見つけるのは至難の技です。
この記事では来店前に知っておくと便利な、初心者の方が失敗しないための生地の選び方、見分け方をご紹介致します。
1、色柄の選び方
まずは一番見た目の印象を左右する色と柄。
一般的なビジネススーツでは紺かグレーが多いですが、最近ではブラウンもトレンドなのもあってビジネスシーンでも人気のカラーです。
周りにどんな印象を持たれたいか、も重要ですが初めてのオーダーの方にはダークネイビーがまずはおすすめ。
柄は目立ちにくいシャドーストライプやヘリンボーンであればビジネスでも問題ありません。
ストライプもチェック柄も柄の幅が広くなればなるほど派手な印象になっていくので注意。
光沢のある上質な生地ですと無地もおすすめです。
オーダーでサイズがぴったりだからこその無地の格好良さが出てきます。
逆にパーティ用などの派手な柄や、目立つ色などはバンチブック(生地見本帳)からの想像は難しいのでSNSなどで理想に近い色柄を探して仕上がりイメージを作れるとスムーズです。
2、素材による選び方
スーツの素材はwool100%が標準的で良いものとされ一年通して使用されます。
天然素材であるウールは通気性に優れ、シワの回復力もあり、一年通してスーツに最も適した素材です。
ウールの中でも品質の違いや織り方、糸の太さなどによって質感と値段が変わってきます。
ウールの糸の細さを表すsuper表示を見たこともあるかと思います。
この数値が高ければ高いほど、糸が細く上質で柔らかく、かつ光沢が強い高級生地となってきます。
ただ糸が細くなるにつれてデリケートにもなってきますので、週一回以上着用するビジネススーツでしたらsuper130’s以下を選ぶのが無難でしょう。
高級生地になればなるほどデリケートにもなるので使用に注意が必要です。
その基本となるウールに対して用途や時期によって様々な素材を組み合わせ、別の特性を出す事があります。
強い光沢を出しパーティやフォーマル向きな生地・・・ウール×シルク。
風通りが良く、清涼感の出る春夏用生地・・・ウール×モヘアまたはリネン
暖かさが増す秋冬用生地・・・ウール×カシミア
ストレッチ素材生地・・・ウール×ポリウレタンまたはレーヨン
素材の特性や用途などは担当者さんに聞いてご自身のご用途に合う生地を選びましょう。
3、厚み(重さ)による選び方
生地を選ぶ際のバンチブック(生地見本帳)にはそれぞれ生地の重さが記載されています。
これが「目付」と言われ、この数字が1mに対しての重さを表しています。
春夏向き・・・200~230g
通年用・・・240~260g
秋冬向き・・・270~340g
コート生地などで500gを超えてきます。
こちらもまた混紡の素材や、織り方にもよって変わるのであくまで目安とし、生地選びの判断材料にしてください。
その他イタリア生地は比較的軽めで柔らかく、イギリス生地は重めで目付のしっかりとした物が多いのもそれぞれの国の特徴です。
4、イタリア生地とイギリス生地の選び方
生地の原産国として有名な国といえばイタリアとイギリス。
これもそれぞれ特徴があり好みにあった生地を選びましょう。
〜イタリア生地〜
光沢が強く、柔らかく目付も軽めで軽い着心地の仕上がりになりやすい。
タイトめに着用するのが好みなイタリア人の傾向もあり、ストレッチ性のある生地も豊富。
イタリアらしく華やかな物が多く、派手好きやパーティー系のスーツを作る方にもおすすめ。
オススメイタリア生地ブランド・・・CANONICO、Ermenegildo Zegna、ARISTON
〜イギリス生地〜
イギリスは多湿な気候もあり、湿気などでスーツがよれたりしないようにしっかり織られています。
目付がしっかりしていて張りコシがある物が多く、イタリア生地に比べるとシワになりにくく耐久性にも優れています。
出張やスーツを着て歩き回る事が多い方にはイギリス生地がおすすめ。
オススメイギリス生地ブランド・・・DORMEUIL、SCABAL、JHON FOSTAR
いかがでしょうか?
まずは生地にどんな種類があり、どんな違いがあるかを把握するのもとても重要です。
様々な生地を見て担当者さんに要望を伝え、理想の1着を仕立てましょう。
PRIVEでは先述したオススメ生地ブランドはもちろん、種類豊富に生地を揃えております。
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ぜひ生地の下見からでも大歓迎ですので、お気軽にご来店くださいませ。